第91回日本学生陸上競技対校選手権(9月9~11日)

1500mにも、10000mにも早大選手のエントリーはなく、ワセダ「推し」としては、寂しい大会となった。しかし、花田勝彦長距離監督に託された「使命」が、箱根駅伝予選会上位通過、出雲、箱根のシード権奪還だとすれば、ロードに注力するのは、必然ともいえる戦略だろう。

出場した選手は、3000mSCの諸富湧、5000mの井川龍人、山口智規の3人。ペースが突然上がり、レースが動いたとき、3選手とも反応できなかった。従来から言われてきたことだが、早大選手の共通した「弱点」を今回も克服できなかった。しかし、井川、山口両選手はラストの押し上げをしっかりと見せ、メンタル面での成長を感じさせてくれた。また、しばらく見ていなかったが、諸富選手のハードリングが上手くなったような印象も残った。(於:たけびしスタジアム京都)扉の写真は5000m、前・井川、後ろ・山口。

<1日目>

●3000mSC決勝
1着 大吉優亮(帝京大)8分41秒45
2着 黒田朝日(青山学院)8分43秒29
3着 山下悠河(青山学院)8分46秒43
5着 諸富 湧(文3・洛南高)8分49秒58

終始4番手でレースを進め、メダル獲得なるかと思われたが、ラストで伸びきれず、5位入賞に終わった諸富。

4着の花谷そら(福岡大)には、直線で離され5着でゴール。

<2日目)
●女子10000mW
1着 梅野倖子(順大)47分10秒31
2着 内藤未唯(神大)47分11秒51
3着 永井優会(金沢学院大)47分20秒26
12着 木村 和(スポ科4・横手高)50分00秒80

激しい雨の中、スタートした女子の競歩は、スタート直後から、先頭グループ7人と第2グループに分れた。木村は第2グループの最後方(17番手)。しかし、3000m過ぎ、第2グループから、後退。あとは、拾うレースになり、粘りの12着。

<3日目>
●5000m決勝
1着 近藤幸太郎(青山学院)13分50秒37
2着 中西大翔(國學院)13分53秒40
3着 ジェームス・ムトゥク(山梨学院)13分58秒39
4着 吉居駿恭(中大)13分59秒21
5着 リーキー・カミナ(創価大)13分59秒72
6着  花岡寿哉(東海大)13分59秒73
7着 丹所 健(東京国際大)14分04秒05
8着 高槻芳照(東京農大)14分07秒52
16着 井川龍人(スポ科4・九州学院)14分26秒29
19着 山口智規(スポ科1・学法石川)14分30秒32

井川は3200mから、先頭集団についていけなくなったが、ラストで先行していた順大・野村優作を抜き去った。

山口は、2600mで、集団から脱落。それでも、ラストは東京国際大・白井勇佑を捉え、意地を見せた。34℃を超える過酷なコンディションの下、13分台で上がった青山学院・近藤幸太郎以下、上位入線選手には、心をこめて拍手をしたい。「敵は強いぞ!」

2022-09-20