第28回上尾ハーフマラソン(11月15日)

箱根の頂上を目指すには、上位3選手くらいは62分台を出してほしかったと、ちょっぴりは思う。しかし、それは欲張りというもの。むしろ、箱根に向けて順調なステップを踏んでいると見るべきだろう。あくまでもピークは1ヵ月半後だ。ここ数年、早大はピーキングがうまくいかなかった。ここから、1月2日、3日に向けて、どう仕上げていくのか。相楽新監督の手腕と選手たちの自覚的な仕上げが注目される。

井戸浩貴、武田凜太郎の安定感はさすがだった。それに藤原滋記がからんできた。63分台なら、さらに多くの選手がからんできてもよさそうだが、光延、永山といった伊勢組が案外の結果だった。しかし、いい勉強にはなっただろう。早いペースについていって、最後まで粘る。この宿題を仕上げない限り、箱根の栄光はない。

*扉の写真は3人の入賞者(右から6着・武田、5着・井戸、8着・藤原)

●大学生男子
1着 其田健也(駒大)62分48秒
2着 西山雄介(駒大)62分52秒
3着 湊谷春紀(東海大)62分54秒
4着 町澤大雅(中大)62分57秒
5着 井戸浩貴(商3・龍野高)63分12秒
6着 武田凜太郎(スポ科3・早実)63分12秒
7着 宮上翔太(東海大)63分21秒
8着 藤原滋記(スポ科2・西脇工業)63分23秒(自己新)
9着 中舎優也(城西大)63分28秒
10着 口町 亮(東洋大)63分29秒
14着 中村信一郎(スポ科4・高松工芸)63分50秒
15着 光延 誠(スポ科2・鳥栖工業)63分58秒(自己新)
23着 柳 利幸(教4・早大本庄)64分03秒
29着 柄本勲明(スポ科3・早大佐賀)64分08秒(自己新)
40着 今井開智(スポ科3・桐光学園)64分27秒(自己新)
55着 前野陽光(スポ科4・多摩高)64分42秒(自己新)
58着 石田康幸(商2・浜松日体)64分44秒(初記録)
91着 河合祐哉(スポ科2・時習館)65分27秒(自己新)
111着 永山博基(スポ科1・鹿児島実業)65分44秒(初記録)
212着 鳥山 賢(教4・岡崎城東)67分24秒
215着 清水歓太(スポ科1・群馬中央中等)67分28秒(初記録)
303着 中村駿介(社学4・岡崎城西)69分09秒

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残り1キロ、3年生同士の意地! お互い一歩も譲らない武田と井戸。右はゲストランナーの川内優輝。

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待ってました! 遅咲きの大輪・藤原の開花宣言! 出雲、伊勢で連続区間賞の口町亮(後方・東洋大)を競り落とす。

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同じことをしていては、他校のエース級に勝てないと感じた中村の「実験」だったかもしれない。前半から飛び出すという中村のロケット弾は、結果として不発に終わった。しかし、二度は外さないのが中村の特徴。この新たな「試行」で学んだ「何か」は第二弾で実を結ぶのではないか。

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残り1キロ、河村知樹(山梨学院)と競り合う光延。箱根の優勝には2年生トリオ(光延・藤原・安井)の活躍が不可欠になる。自己新とはいえ、光延の力はこんなものではない。

3-2

柳と終始並走の柄本(左)、最後は先輩に振り切られたが、自己記録記録を大幅に更新した。柳は箱根に向け、ここからきっちり仕上げてくる!

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駒大・中村佳樹と競る今井、好走の自己新。

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63分台で箱根のメンバー入りを狙った前野(右)と石田。64分台だったが、ギリギリ合格ラインと言っていいだろう。

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コツコツと積み上げてきたものが、実りつつある河合。

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順調に階段を上ってきた永山は、階段を踏み外したのではない。ここは踊り場、ひと息入れて、次の階段から、さらなる高みを目指せ。

3-3

中村駿介(右)は思いもかけぬ苦戦。清水(左端)は満足な結果と思っていないだろうが、ハーフ緒戦としてはまずまずか。

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3キロ手前のトップ集団。早大の選手以外、上位10着までの選手がこの位置にいたのだ(右から西山、湊谷、其田、宮上、中村、町澤、口町)。

2015-11-15