第98回関東学生陸上競技対校選手権大会(最終日・5月26日)

最終日は、レディスデーだった。長距離陣は3000mSCで、吉田匠が待望の表彰台に届いたにもかかわらず、女子400mHの表彰台独占(扉の写真=左から関本萌香、小山佳奈、村上夏美)、女子4×400リレー(村上・関本・竹内まり・小山)完勝の前に、すっかり影が薄くなってしまった。

3000mSCは大方の予想通り、吉田、阪口竜平(東海大)、青木涼真(法大)の3強が終始競り合い、緊迫したレースとなった。しかし、ラスト勝負では、坂口、青木に「一日の長あり」、吉田は離された3着に終わった。とはいえ、長距離唯一の表彰台は貴重、価値が高い。来年こそは!表彰台の一番高いところに立つ姿が見られるはずだ。

午前中に行われたハーフマラソンのスタート時点で、公式発表された気温は24度だった。ただ、体感では30度を超えていた。「熱風に勁草を知る」という諺はないが、このコンディションで、65分台で走った選手たちは、明らかに強い選手だと言える。初のエンジを背負った三上多聞、伊澤優人には厳しいレースとなったが、これでようやく「世間」を知ることになったのだ。この経験を駅伝シーズンにぜひ生かしてほしい。

5000mには、全早稲田ファン期待のスーパー・ルーキー井川龍人が登場。結果は、ルーキーの多くがぶつかる関カレの壁に跳ね返された形になった。しかし、すでに5月4日、延岡のゴールデンゲームズで13分54秒59の自己ベストを出しているように、次走いかに力を発揮してくるのか、かえって楽しみのほうが大きくなった。先輩、中谷雄飛とともに、龍神雄飛伝説を創っていくことを期待したい。

<男子総合得点>
1位 日大:121点
2位 東海大:108点
3位 順大:100点
4位 法大:83点
5位 東洋大:76点
6位 国士館:60点
9位 早大:40点

<女子総合得点>
1位 筑波大:114点
2位 日体大:100・5点
3位 順大:70・5点
4位 早大:65点(出場選手わずか11名。驚異的な得点率だ)
5位 中大:59点

総合得点は、今大会の「女高男低」を如実に表している(男子の大奮起をお願いしますよ)。

●ハーフマラソン
1着 チャールズ・ドゥング(日大)64分57秒
2着 宮下隼人(東洋大)65分14秒
3着 西田壮志(東海大)65分19秒
4着 蝦夷森章太(東洋大)65分34秒
5着 名取燎太(東海大)65分40秒
6着 定方 駿(東洋大)65分47秒
7着 難波晧平(順大)66分03秒
8着 阿部 涼(日大)66分10秒
27着 三上多聞(商4・早実)68分15秒
39着 伊澤優人(社学4・東海大浦安)69分58秒
DNF 真柄光佑(スポ科4・西武文理)


真柄はよほど体調が悪かったのか、スタート直後から、動きに精彩を欠き、途中棄権となった。

●3000mSC決勝
1着 阪口竜平(東海大)8分44秒29
2着 青木涼真(法大)8分44秒56
3着 吉田 匠(スポ科3・洛南高)8分49秒23
8着 大木皓太(スポ科4・成田高)9分02秒61

●男子5000m決勝


1着 ジェームズ・ブヌカ(駿河台大)13分45秒03
2着 ライモン・ヴィンセント(国士館)13分47秒05
3着 ポール・ギトンガ(国士館)13分55秒38
4着 佐藤敏也(法大)13分59秒51
5着 相澤 晃(東洋大)14分05秒84
6着 荻久保寛也(城西大)14分05秒84
7着 阿部弘輝(明大)14分07秒29
8着 三浦拓朗(中大)14分09秒55
14着 太田智樹(スポ科4・浜松日体)14分17秒14
20着 中谷雄飛(スポ科2・佐久長聖)14分29秒13
22着 井川龍人(スポ科1・九州学院)14分37秒75

2019-05-27